タイミングと相性の関係
2025.12.01
育成・研修営業で「もう少し早ければ契約できたのに…」
あるいは「もう少し後なら通ったかもしれない…」と感じた経験はありませんか?
相性は「人と人」の要素だけでなく、時間軸=タイミングとも密接に関わっています。
50万件の営業音声を分析すると、成功と失敗を分けた要因の多くが「タイミングとの相性」でした。
1. タイミングがズレた例
例1|提案が早すぎたケース
顧客はまだ情報収集中。
営業マンAが強引にクロージングを迫った結果、顧客は「押し売り」と感じ離脱。
例2|提案が遅すぎたケース
顧客は導入を検討していたが、営業マンBが動くのが遅れ、競合に先を越される。
タイミングが合わないと、相性が悪化しやすいのです。
2. タイミングが合った例
例3|変化の時期に寄り添ったケース
顧客企業が組織再編の直前、営業マンCが課題解決型の提案をした。
→ 「今まさに欲しかった」と即決。
例4|顧客の意思決定サイクルに合わせる
顧客の稟議フローを理解し、1ヶ月前に提案資料を仕込んでいた営業マンD。
→ スムーズに承認が下り、競合を退けることに成功。
3. 相性とタイミングの関係
「相性が良い」とは、単に人間的に気が合うことではありません。
顧客の状況と提案のタイミングが噛み合っている状態をも意味します。
つまり、
- ・価値観が合う
- ・会話のテンポが合う
- ・意思決定のタイミングが合う
この3つが揃って初めて「相性が良い営業」と言えるのです。
4. 実践のヒント
- 1.顧客の変化を観察する:組織改編、決算期、担当者異動など。
- 2.稟議プロセスを把握する:提案は意思決定の前に仕込む。
- 3.「今この瞬間」の温度感を読む:顧客の感情や優先度を察知する。
まとめ
相性とは「人と人のフィット感」だけでなく、時間軸との一致でも決まります。
タイミングを読み間違えると、良好な相性も一瞬で崩れます。
次回は──
「相性と顧客心理(DiSC・STARの観点から)」を掘り下げます。