営功社

相性と感情のズレのコントロール

2025.12.24

育成・研修

営業の現場では、理屈だけでなく感情のやり取りが成果を大きく左右します。
「なんとなく嫌だ」「なぜか安心できる」──これらはすべて感情の反応です。

50万件の営業音声を分析すると、相性の良し悪しは「感情のズレ」をどう扱うかで決まっていました。
つまり、相性とは感情のマネジメントそのものでもあるのです。

1. 感情のズレが起きる典型パターン

温度差のズレ

営業マンAは情熱的に話すが、顧客は冷静に検討モード。
→ 「うるさい」と感じさせてしまう。

不安の放置

顧客が心配そうな表情をしているのに、営業マンBが気づかず説明を続ける。
→ 「この人は自分を理解していない」と不信感。

期待とのギャップ

顧客が「安心感」を期待していたのに、営業マンCは「革新性」ばかり強調。

2.感情のズレを修正する技術

ミラーリング感情

顧客が落ち着いていれば、声のトーンを合わせる。
顧客が熱く語れば、一緒に熱を込めて応じる。

感情ラベリング

「少しご不安に感じられていますか?」と顧客の感情を言葉にする。
→ 本音を引き出せる。

共感+提案の順番

「そのお気持ち、よくわかります」→「だからこそ、この方法があります」とつなげる。

3.ケーススタディ

例1|温度差を合わせた成功例

顧客が静かに考え込んでいるとき、営業マンDは声を落とし「ご不安な点を整理しましょうか」と提案。

例2|不安を言語化した成功例

顧客:「本当に効果があるのか心配で…」
営業マンE:「正直な不安をお話しいただきありがとうございます。実は同じ不安を持ったお客様がいて…」
→ 顧客は納得し、契約へ。

4. 実践ポイント

  1. 1.感情は「察する」だけでなく「言葉にして確認」する。
  2. 2.温度差を合わせるだけで、相性は劇的に改善する。
  3. 3.不安は放置せず、必ず共感を示してから提案する。

まとめ

相性のズレは、感情のズレから生まれることが多い。
しかし、会話術と姿勢で調整すれば、むしろ信頼を深めるチャンスになります。

相性は「感情を合わせる力」で整えられる。

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