相性と顧客心理(DiSC・STARの観点から)
2025.12.03
育成・研修営業で「どうしても噛み合わない相手」がいる一方で、初対面でも「すぐ打ち解けられる相手」もいます。
この違いを科学的に整理するフレームワークが、DiSC理論やSTAR理論(ソーシャルスタイル)です。
50万件の営業音声を分析すると、顧客心理のタイプと営業の対応スタイルが噛み合ったときに、成果が圧倒的に高まっていることがわかりました。
1. DiSCで見る顧客心理
- ・D(主導型):結果を重視、結論ファーストを好む。
- ・i(感化型):人間関係や雰囲気を重視、ストーリーに心を動かされる。
- ・S(安定型):安心・信頼を重視、変化を嫌う。
- ・C(慎重型):データや根拠を重視、リスク回避思考。
相性が合う営業は、顧客タイプに合わせて会話のリズムや訴求ポイントを変えています。
2. STAR(ソーシャルスタイル)での視点
- ・Driver(行動派):スピードと決断を重視。
- ・Expressive(表現派):感情豊か、ビジョンに共感。
- ・Amiable(協調派):関係性と安心感を最優先。
- ・Analytical(分析派):データ・事実・リスク管理が基準。
STARは行動傾向を明確に示すため、「この人は意思決定に時間をかけるタイプだ」といった読み解きに役立ちます。
3. 相性が生まれる/ズレる瞬間
例1|Dタイプ顧客×説明過多の営業
顧客:「結論だけでいい」
営業マン:「詳細を全部説明しないと…」
→ ズレが発生し、信頼を失う。
例2|Sタイプ顧客×強引なクロージング
顧客は安心したいのに、営業が急かす。
→ 不安が増大し、契約を拒否。
例3|Cタイプ顧客×根拠を示す営業
営業マン:「このデータに基づくと…」
顧客:「信頼できる」
→ 相性が噛み合い、成約へ。
4. 実践のポイント
- 1.顧客の発言・態度からタイプを見極める。
- 2.自分のスタイルを一方的に押し付けない。
- 3.相性は「合わせる技術」で改善できると理解する
まとめ
相性は「相手のタイプを理解すること」で大きく改善できます。
DiSCやSTARは単なる理論ではなく、50万件の営業データでも「成果の分かれ目」として機能していました。