営功社

営業と愛|相手の未来を思い抜く覚悟

2025.11.19

育成・研修

「営業と愛?」と聞くと、違和感を持つ方も多いかもしれません。
しかし、30年以上の現場で私が確信しているのは──本当に強い営業は「愛」を持っているということです。

ここでいう「愛」とは、恋愛感情ではありません。
「目の前の相手の未来を本気で思い抜くこと」
「相手の課題や痛みを自分事として背負う覚悟」
それこそが、営業における愛の形です。

1. 自分の成果だけを追う営業の限界

例1|数字至上主義の落とし穴

営業マンAは「契約件数」だけを追い、短期的には成果を出した。
→ しかし、顧客からは「売り込まれた感」が強く、再契約や紹介はゼロ。
→ 数字は残っても、信頼は残らなかった。

例2|商品中心の提案

営業マンBは「自社の強み」を一方的に話すだけ。
→ 顧客から「こちらの状況を理解してくれていない」と不信感。

成果は一瞬で消え、関係は続かない。

2. 愛を持った営業の姿

例3|顧客の未来から逆算する

営業マンC:「この提案で、御社の5年後はどう変わるのか」まで想像して話す。
顧客:「この人は私たちの未来まで考えてくれている」
→ 単なる商品ではなく「伴走者」として信頼される。

例4|顧客の痛みに寄り添う

営業マンDは、失敗した顧客の担当者を責めずに一緒に解決策を模索。
顧客:「自分の立場を理解して支えてくれた」
→ 契約額以上の信頼を得て、長期的な関係に発展。

3. 愛が成果を生むメカニズム

愛を持った営業は、顧客にとって「単なる取引相手」ではなく「未来を共にする仲間」になります。

  • 心理的安全性を提供することで、本音を引き出せる。
  • 課題の核心に踏み込める。
  • 長期的な信頼が育ち、紹介や追加発注につながる。

短期的な数字を超えて、持続的な成果をつくるのは「愛ある営業」だけです。

4. 実践のヒント

  1. 1.数字より先に「相手の未来」を思い描く
  2. 2.顧客の痛みを共に背負う覚悟を持つ。
  3. 3.相手の成功を自分の喜びに変える
  4. 4.「売る」ではなく「共に創る」関係を目指す。

まとめ

営業における「愛」とは、相手の未来を思い抜く覚悟です。
50万件の営業音声が教えてくれたのは、数字だけを追う営業は消え、愛を持った営業だけが残るという事実。

次の商談で、あなたは「売る人」になりますか?
それとも「愛を持って未来を共に創る人」になりますか?

ツールバーへスキップ